植物愛好家のために作られた一点物の植木鉢 | ハチラボ

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2024/05/30 13:59

ハチラボで鉢を作陶していただいている川合牧人さんの穴窯焚きの見学に行ってきました。
川合さんは京都で陶芸を学び、「東京で出来る焼き物作り」を志向し、Architectural shape(建築的な形)から、抽象、そして具象へと、自在にゆらぐイメージを結実させたインスタレーションの発表を続けている作家さんです。
最近では、カフェに川合さんの作品の写真が常設で飾られたりと幅広く活躍されています。

八王子駅からバスに乗って、お寺の境内にある川合さんの穴窯焚きに参加してきました。
うぐいすの鳴き声に、ウシガエルの鳴き声と、
東京とは思えないほど、のどかな場所にあります。

3日間窯焚きされるということで、事前に消防署と近隣の方へのご挨拶をして行われます。
今回の窯焚きは約1年半ぶりという事でした。

温度と煙の色を見ながら、薪をくべていきます。
薪を入れた直後は黒い煙がもくもくと出て、一定の時間が過ぎると煙が落ち着いて、また薪を入れて、
火の管理を3日間交代しながら行います。







今回は生徒さん80名分の作品約300点が並べて焼かれています。
こちらの窯は奥に6mほどあり、約15年くらいの窯だそうです。

置く場所によって、火のあたりが変わり、焼き上がりも変わるそうで
川合さんが作品ごとに配置を決められるそうです。

作品を並べた後に、薪を入れる場所を避けて、前方のレンガ部分を並べます。
薪を入れた後、鉄の蓋を閉めます。



作品にあたらないように、そっと薪を落としていきます。
初日の午前中で約700度くらいです。
徐々に温度を上げていきます。
1日目で1000度まで温度を上げていきます。



こちらの表をもとに時間ごとに、温度計を見ながら調整しています。

途中薪を入れさせていただいたのですが、とても熱く
釜で作られている作家さん達は毎回このような工程で作られているのかと思うと、
作品1点1点の重みが増してきます。

そして驚いたのは薪の多さです。
切っても切っても全然足りず、どんどん燃えていくので、
薪窯で作品を焼くということの大変さを知りました。

そしてついつい薪の購入費を考えてしまい、
1つの作品ができるまでの時間とコストを目の当たりにして、
作家さんの鉢を気に入ってくれた方にお届けしたいという気持ちがさらに強くなってまいりました。

今回は一度焼きで、川合さんは、最初は建築資材などの端材で火の温度をあげ、
途中から自然の光沢が出るように選んだ薪を入れていきます。
1200度になると、温度管理だけでなく、灰の処理や窯の調整など忙しくなるというお話でした。

そして1200度になると炎の色も変わるそうなのですが、ハチラボスタッフは初日しか行けなかったので、
また次回は温度の上昇を体験しに伺いたいと思います。

今回は川合さんの生徒さんと一緒に体験させていただいたのですが、
皆さんとても優しくて、和やかな窯焚き体験となりました。
ありがとうございました。

こちらで焼かれた作品を実際に見ることができます。
ご興味ある方はぜひぜひ。

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第12回 そつたく窯 作陶展
開催日時:2024/6/12(水)〜6/16(日)
開館時間:10:00〜17:00
会場:八王子オクトーレ11F 八王子市学園都市センター・第二ギャラリーホール
   〒192-0083 東京都八王子市旭町9-1
アクセス:JR八王子駅北口 徒歩3分

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川合牧人さんのお教室もございます。
陶芸に興味のある方は、自分でオリジナルの鉢を作って見ませんか?
もちろん、鉢だけでなく、色々作品を教えていただけます。

そつたく窯陶芸教室
https://sottaku.com/

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川合牧人さんの鉢のご紹介